お布施という言葉は聞いたことがあっても、いざ払うときにいくら払えば良いのかは明確にされていませんよね。でも払わなければならない。じゃあ、いくら払えばいいんでしょうか?

ならばと勇気を出して聞いてみても、「お気持ちで…」などと言われてしまいます。金額の大小の問題ではないはずなのに、なぜか多く払わなければいけない気がしてしまって迷いますよね。

大体の相場というものはおおよそ決まっていますが、人により、そして地域により相場は異なる場合があります。そこで今回は、お布施にまつわるさまざまな疑問とその答えを詳しく紹介致します。

不幸ごとはいつ起こるものか予測はつかないもの。このページをご一読いただきしっかりお布施について知っていただけたら幸いです。

-- この記事の目次 --
1.お布施とは?
2.お布施の相場ってどれくらい?
3.お布施の渡し方やタイミングって?
4.お布施の書き方って?
5.お布施は何回渡せばいいものなの?
6.知っておきたいお布施のマナー…わからないではすまされない!
まとめ
 

1.お布施とは?


出典:https://www.pakutaso.com/20111135320post-898.html


一般的な意味では葬式や法事の時にお坊さんにお渡しする心づけのことを指しますが、本来は仏教の教えの中にある、六波羅蜜という修行法の中の一つのことです。

1-1.お布施の名前の由来、どこからきたのか?

もともとは、仏様やお坊さん、あるいは貧しい人に対して衣食を与えること、転じて仏教の修行において欲望や自我を捨てることの実践がお布施でした。

語源はサンスクリット語の「ダーナ(檀那)」で、「清浄な心で人に法を教えたり、施しをする」という意味です。

1-2.六波羅蜜とは?  

仏教における六つの徳目のことを言います。

六つの徳目を実行することで、煩悩が消えて悟りの世界に到達することができるという教えです。

布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧の六つがあります。

布施とは見返りを求めない応分の施しをさせていただくことを言います。

欲望を抑えて完全に清浄な気持ちで恵みを施すことが必要です。

持戒は道徳や法律など、守らなければならない高度な常識を持ち、その時々に応じて瞬時に自らを戒めることです。

忍辱はどのような辱めをうけても堪え忍ぶことができれば自らが他の存在に生かされて居る事がわかり、すべての人の心を己と同じように感じる御仏の心を学べるという考え方のことです。

精進とは、常に努力をすることです。

人間の人生は有限です。

日々誠心誠意尽くすことが必要です。

  禅定とは、冷静に第三者の立場で己を見つめ、自己反省をすることを言います。

智慧とは、正しい判断力を持ち、貪りや怒り、愚痴などに心を囚われることなく物事の本質を見極めるということです。

1-3.三施って?

お布施には三種類の意味があり、それらを指して三施と言います。

具体的には財施・法施・無畏施の三種類です。

財施とは金銭・衣服・食料などを施すことです。

このときに勿体ないと思う心、貪る心、惜しむ心、恩に着せるような心を起こさせないことが大事です。

法施とは金銭や物を施すことではなく、お釈迦様の教えを説いたり、他人の為に読経をすることなどを言います。

無畏施とは畏怖を取り除く、色々な恐怖や不安を取り除き、穏やかな心を与えることです。

葬儀や法要の時にお坊さんにお渡しするお布施はこの中の財施にあたります。

2.お布施の相場ってどれくらい?


出典:https://www.pakutaso.com/20160407098post-7534.html

なかなかはっきりと明言されることの少ないお布施の相場、葬儀という性質上、核家族化の進む日本では余計に知りづらくなっています。

地域や家によってもかなりの違いが出てきますがそれも含めて説明していこうと思います。

2-1.通夜~葬儀のお布施、戒名料と読経料

葬儀のお布施は一般的に戒名料と読経料も含まれます。

金額の相場ですが大体20万円以上~というのが相場なようです(地域やお寺によっても異なりますが)
この金額は一日分だけではなくお通夜から葬儀、告別式までのすべての読経料を含みます。

戒名料を含めると25万~50万円くらいが最も多いラインのようです。

ただしそれはどのような戒名をつけるかにより異なってきます。

あくまでも一例なのですが、例えば ======= ○○信士、○○信女+読経料…25万円~50万円くらい ○○居士、○○大姉+読経料…40万円~80万円くらい △△院○○信士、△△院○○信女+読経料…70万円~くらい(地域によっては50万~) △△院○○居士、△△院○○大姉+読経料…100万円~くらい(地域によっては60万~) ======= のようになることが多いようです。

とはいえ、地域やお寺、宗派などによって違いは生じますので、
心配な場合は予約をする際にお寺に聞いて見られると良いかと思います。

戒名とは仏門に入った証であり、戒律を守るしるしとして与えられるものなので、お寺にお墓がある場合は戒名があることが前提となります。

またこれとは別にお坊さんにお膳料(通夜振舞いや精進落としをお坊さんが欠席された場合にお渡しするもの、5千円~2万円)やお車代(車やバイクなどお坊さん自身の運転で来られた場合、5千円~1万円)をお渡しすることもあります。

 

2-2.四十九日や法要などのお布施、読経料

法要の際のお布施や読経料は3万円~くらいが相場となります。

四十九日に合わせてお墓の開眼供養などをしていただく場合にはまた別途三万ほどかかることがあります。

203,全国のお布施相場、地域によっても違う?

相場は地域差もあるようで、全国平均は50万円前後、首都圏では20万円~80万円と言われています。

お布施の相場は葬儀社から紹介のある寺よりも先祖代々お世話になっている菩提寺の方が高く、核家族化が進んでいて菩提寺から離れている地方出身者が多い首都圏では全国平均よりも少ない金額をお寺に支払うところも多いようです。

中部地方は冠婚葬祭にお金を掛けることで有名であり、それに伴って葬儀での読経や戒名も位の高いものを選ぶ傾向があります。

したがってお布施の相場も高くなり、40~80万円前後と言われています。

中国・四国地方の相場は他と比べて安めで20~40万円前後と言われています。

北海道では30万~45万前後、九州では30万~50万前後と、地域によってだいぶ差があります。

もしも自分が育ってきたところと違う場所で式を行うことになった場合、お布施の金額に対する意識の違いで困ったことになる可能性もありますから、そのような場合は葬儀社や親族の方に確認するなど、念のために地域的な相場を一度確認しておいた方が良いと思います。

3.お布施の渡し方やタイミングって?


出典:https://www.pakutaso.com/20131020277post-3343.html

お布施をいつどのようにお渡ししたらいいのか、わからないこともあると思います。

基本的には葬儀の式が始まる前、お坊さんにご挨拶をする際かまたは読経終了後に挨拶やお礼を一言添えてお渡しすると良いでしょう。

ただし、お坊さんが法要後の会食に参加される時には食事の後にお渡しする方が良いです。

挨拶例:「本日は心の籠ったお勤めをしていただき、ありがとうございます。

おかげさまで無事葬儀を執り行うことができました。

些少ではございますが、お礼でございます。

どうぞお収めくださいませ。

どうか今後ともよろしくお願いいたします」

3-1.葬儀でお布施を渡すとき

葬儀の場合、大抵は葬儀社の方が葬儀が始まる前にお坊さんがいらっしゃったことを知らせてくださる場合がほとんどです。

菩提寺でお坊様との関係が深い場合は自分たちに連絡や対応が回ってくることもあります。

その際は「今日は○○(故人)のためにお勤めをよろしくお願いいたします」など一言を添えると良いと思います。

3-2.法事・法要でお布施を渡すとき

法事法要の前後でお寺などで受付がある場合はそちらでお布施をお渡ししましょう。

個人の法要の場合、お坊さんにご挨拶をすることがやはり法事法要の前後にあると思います。

その際に、一言「今日は○○(故人)の○回忌のため、どうぞよろしくお願いいたします」など添えて渡すと良いでしょう。

3-3.お布施の渡し方

さて、ただ一言に渡すといっても、実はお布施はお坊さんに直接手渡しをしてはいけないものです。

ではどうやって渡すかというと、切手盆と呼ばれる小さなお盆に載せる方法と、ふくさに包んでお渡しする方法があります。

4.お布施の書き方って?


出典:https://www.pakutaso.com/20111032277post-703.html

袋は白い封筒を使うこと。

二重封筒は「不幸ごとが重なる」イメージを連想させてしまうのでNGです。

本来は奉書紙に包むのが正式です。

黒い墨を使って表書きをするのを忘れずに。

薄墨は使ってはいけません。

4-1.お坊さんにお布施を渡すときの注意点

渡す際はお坊さんの側から見て正面になるように上下逆でお渡ししましょう。

切手盆に載せてお渡しする場合は注意する点は上下逆にすることくらいなのですが、ふくさに包んでお渡しする場合にはいくつか注意点が増えます。

ふくさの色と包み方です。

弔事の際のふくさの色は「紺、灰青、深緑、灰緑、うぐいす、グレー、紫」という落ち着いた色味のものが好ましいとされています。

紫ならば慶弔双方で使用できる色なので、一枚あると便利だと思います。

お布施をふくさに包む際の包み方としては、つめがあるばあいは左側につめがくるようにふくさを開き、中央に不祝儀袋を置きます。

次にふくさの右側→下側→上側→左側と折り込んでつめで止めます。

ちょうどダイヤモンド型に包むようなイメージだと考えると覚えやすいです。

4-2.表書きと下段の書き方

表書きは「御布施」「お布施」「御経料」などとし、表書きの文字は薄墨ではなく黒い墨で書くこと。

下段には○○家と施主の家の名前を記すか、または施主の氏名を書きます。

4-3.お車代とお膳料の準備も忘れずに…!

ついつい渡しそびれがちなのがお車代やお膳料です。

自分側が車を手配した時や、お坊さんがお食事まで召し上がられるときは渡さなくても構わないものです。

慌ただしさも相まって忘れがちになりそうですが、お坊様がご自分の車やバイクなどで来てくださったときにお渡しするのはマナー。

感謝を込めて忘れないようにしましょう。

5.お布施は何回渡せばいいものなの?


出典:https://www.pakutaso.com/20151208343103.html

一番金額が大きくなりがちなのは戒名料を含む葬儀の際ですが、法要はそれ一回だけではなく、四十九日や一周忌、三回忌なども含みます。

その際にも当然供養として読経していただくごとにお渡しする必要があります。

(浄土真宗の場合は一周忌や三回忌、七回忌といった法要が、考え方の差異によりそのような名目では行われませんが、法事ごとがないわけではありません)

5-1.葬儀の時~戒名料、読経料を含む

葬儀の時には大抵の場合、読経料だけではなく戒名料も含まれます。

お経をあげていただく機会としては、 枕経…故人を安置した時にあげていただくお経。

通夜の直前に行ったり、場合によっては省略する地域もあります。

通夜…通夜の際にあげていただくお経。

葬儀…葬儀の際にあげていただくお経。

釜前…葬儀を終えて火葬場で、炉に入る前にあげていただくお経。

還骨法要…火葬が済み、収骨する前にあげていただくお経。

初七日…亡くなってから七日目にあげていただくお経。

近年では日にちを待たずに繰り上げて葬儀や告別式の際にあげる地域が増えています。

遺族や弔問してくださる方のスケ
ジュールにあわせて、還骨法要の際に初七日のお経をあげていただくケースが多く見られるようです。

の六回で(地域や宗派により回数には違いがあるようですが)これらの費用をまとめて葬儀の際に渡すことの方が今は多いようです。

これに加えて戒名料が加わります。

以下はあくまでも目安としてですが、戒名料は宗派や地域によっても変動してきます。

宗派での目安の一例を挙げると、
======
浄土宗…
○○信士、○○信女 30~40万円
    
○○居士、○○大姉 50~60万円
    
△△院○○信士、△△院○○信女 70万円~
真言宗、


天台宗…
○○信士、○○信女 30~50万円
    
○○居士、○○大姉 50~70万円
    
△△院○○信士、△△院○○信女 80万円~
    
△△院○○居士、△△院○○大姉 100万円~


日蓮宗…
△△院○○信士、△△院○○信女 30万円~50万円
    
△△院○○居士、△△院○○大姉 
100万円~


浄土真宗…
浄土真宗においては戒名と言わずに法名と言います。

また法名の形も他とは異なります。

釋○○または釋尼○○ 20万円~   
△△院釋○○、または△△院釋尼○○ 50万円~

======

また、本山では男女の差別をする釋と釋尼の区別をしない方針を出していますが、(男女等しくどちらも仏弟子であるという観点からです)これはまだ末寺では慣習的に行われています。

西本願寺系、つまり本願寺系では女性にも釋を用いることが多くなってきています。

浄土真宗の法名は院号付きでも6文字と短いのが特徴となります。

また、浄土真宗での死後の考え方の特徴として、故人が死後、霊や魂になっているとは考えず、死後宇宙に遍満している如来や仏になったのだという考え方があります。

よって基本的には追善供養(一周忌、三回忌、七回忌)を行うという考え方がありません。

霊になってどこかを彷徨うということがないためです。

正確には浄土真宗においても法事を行っていますが追善供養のためではありません。

======
臨済宗…
○○信士、○○信女 30~50万円
    
○○居士、○○大姉 50~80万円
    
△△院○○居士、△△院○○大姉 100万円~


曹洞宗…
○○信士、○○信女 30万円~
    
○○居士、○○大姉 50~70万円
    
△△院○○信士、△△院○○信女 100万円~
    
△△院○○居士、△△院○○大姉 100万円~

======

5-2.四十九日~納骨の際の読経料も含む

四十九日のお布施は奉書紙や白い封筒に入れ、3~10万円を包むのが主なところですが、お寺との関係によっては20万円以上包む場合もあるようです。

四十九日と納骨式(自宅に安置していた遺骨をお寺のお墓に納める式)を合わせて5万円ほどを包む人が多いようです。

5-3.法事法要~一周忌、三回忌など

亡くなってからちょうど一年目の同月同日の祥月命日を一周忌、三年目の祥月命日を三回忌と言います。

一周忌には親族以外にも知人・友人などを招いて行います。

法要の際にお坊さんによる読経の後に焼香が行われ、最後に食事が振舞われます。

この食事を御斎(おとき)と呼びます。

御斎はお坊さんや参列してくださった方々へのお礼の気持ちを込めたお膳であると同時に、故人を偲ぶための行事でもあります。

お布施の金額としては3万~5万円、これに御斎の金額(三千円~一万円)や、引き出物、葬儀場を借りて行うならその分の金額が別途必要となってきます。

6.知っておきたいお布施のマナー…わからないではすまされない!



出典元:photo AC


お布施には色々なマナーがあります。

まず弔事の際には不祝儀袋には薄墨で名前を書くのが礼儀ですが、お布施に関してはお坊さんに対するお礼という意味を持つために、黒い墨で名前を書くのが正しいです。

お礼の気持ちを示すために、心を込めて丁寧に書きましょう。

そのためお布施の外袋に封筒を使う場合、使うのは弔事用の封筒ではなく真っ白い一重の封筒と決まっています。

封筒が一重なのは弔事がこれ一度限りという気持ちを込めるためです。

二重の封筒がNGなのは、二重=重なる、繰り返すという意味合いがあるからです。

気をつけましょう。

6-1.お坊さんにお渡しするときの言葉

お坊さんにお渡しするときの言葉は、葬儀の前に手渡す場合は「お忙しい中、早速ご足労いただきまして有難うございます。

私どもはなにぶん不慣れでございますので、ご指導宜しくお願い致します。

本日は○○(故人)のために、お勤めをよろしくお願いいたします。

葬儀の後にお布施をお渡しするときの言葉は、「ご多用のところ、大変ご丁寧なお勤めを賜り、誠に有難うございました。

おかげさまで、無事に葬儀を執り行うことができました。

こちらはお布施でございます。

どうぞお納めくださいませ」などが例として挙げられると思います。

6-2.お布施の包み方

お布施はお札がむき出しの状態でお渡ししたり、お財布から直にお渡ししてはいけません。

必ず何かにお包みして渡しましょう。

・オススメ1 半紙の中包みに入れたお札を奉書紙で上包みする方法です。

・オススメ2 お札を熨斗袋に入れる方法です。

水引は双銀の水引か黒白の水引を使いましょう。

・オススメ3 お札を熨斗袋に入れる方法です。

水引は双銀の水引か黒白の水引を使いましょう。

  また、若干の略式にはなりますが無地の白封筒にお札を入れてお渡ししても良いようです。

なお、お布施のお札についてなのですが、旧札よりは新札の方が良いとされています。

まとめ


出典:https://www.pakutaso.com/20170139031post-10218.html

お布施とは、単なる葬式や法事の際にお渡しするお坊さんへのお礼という意味に留まるものではなく、仏教のお布施の中の六波羅蜜という修行法の中の一つにあたります。

仏教の修行において欲望や自我を捨てることの実践として、仏様やお坊さん、貧しい人に衣食を施しをすることがお布施なのです。

語源はサンスクリット語の「ダーナ(檀那)」で、「清浄な心で人に法を教えたり、施しをする」という意味です。

本来のお布施には三種類の意味があり、財施、法施、無畏施と言います。

それらをまとめて三施といいます。

財施とは、財物・衣類・食物などを施すことです。

このときに寄進するのを勿体ないと思う心、貪る心、惜しむ心、恩に着せるような心を起こさないようにしなければいけません。

なぜならばお布施は、施す人にとって、物質界への執着を取り除き功徳を積む機会
となりうることだからです。

法施とは金銭や物を施すことではなく、お釈迦様の教えを説いたり、他人の為に読経をすることなどを言います。

お布施を受け取る側…お坊さん側にとっては、お布施を受け取ることにより法施をして、お布施を渡す側に財施の修行をする機会を与えているということになります。

無畏施とは畏怖を取り除く、色々な恐怖や不安を取り除き、穏やかな心を与えることです。

根本として、ひとさまに喜んでいただくこと、それを実践して、人の喜びや悲しみを自分の喜び、自分の悲しみとする心に己を移していき、よりいっそうの精進をするという考え方があります。

というような考え方を踏まえた上で、お布施の相場について述べていきます。

基本となる考え方は文字通りのお気持ちなのですが、地域や宗派や考え方、場所や場合によってやはり金額の幅は出てきます。

お布施の相場は場所によっても一定ではなく、自分が慣れ親しんだ場所で葬儀を行うとも限りません。

そのため、そういった地域差などでお気持ちのすれ違いが起きてしまうととても悲しく、問題にもなりかねません。

そういった事態を避けるためにあえて金額に表わして説明していくと、 お布施の金銭的な相場は全国的に言えば、全国平均は50万円前後、首都圏では20万円~80万円前後、中部地方は地域的に高めで40~80万円前後、中国・四国地方の相場は他と比べて安めで20~40万円前後、北海道では30万~45万前後、九州では30万~50万前後…というような感じになります。

これに加えて、葬儀でのお布施の値段をばらつかせている要因の一つとして戒名料があります。

戒名には大きく分けて、信士・信女、居士・大姉、院付き信士・院付き信女、院付き居士・院付き大姉があり、地域や宗派やお寺によってそれぞれに値段は異なるものの、二、三十万~百万以上、という戒名ごと、宗派ごとによっての相場があるようです。

この戒名料は葬儀の際のお布施と一緒に支払うことが多くなってきています。

戒名とは仏門に入った証であり、戒律を守るしるしとして与えられるいわば仏門免許のような身分をあらわすものなので、お寺にお墓がある場合は戒名が授けられていることが前提となります。

お布施をお坊さんへ渡す時のタイミングについてですが、大抵の場合は葬儀の前、お坊さんがいらっしゃったことを葬儀社の方が知らせてくださると思います。

その際に今日は「本日は○○(故人)の為にお勤めをよろしくお願いいたします」などといった挨拶を添えることを忘れないようにしましょう。

また、お布施にはさまざまなマナーがあります。

まずお布施の外袋についてですが、お布施を半紙の中包みに入れたお札を奉書紙で上包みするやり方がもっとも正式とされています。

次に熨斗袋や真っ白な封筒に入れるやり方があります。

熨斗袋や封筒を使う際には真っ白な一重のものを選びましょう。

一重なのは弔事がこの一度限りだけであるという意味合いがあるためです。

次に、お坊さんにお渡しするときには二つの渡し方があります。

直接手渡したり、お札をそのままむき出しで渡すのはNGです。

一つは切手盆など小さなお盆に載せたままお布施の封筒をお渡しする(またはお坊さんの手の届く範囲にお盆を置く)こと、お坊さんの正面に正しい向きで提示がされるように向きは上下逆にしてお渡しすることです。

もう一つはふくさにお布施の封筒を包んでお渡しすることです。

このとき注意すべき点はふくさの色(紺、灰青、深緑、灰緑、うぐいす、グレー、紫という落ち着いた色が良いとされます。

紫は慶弔両方の場合に使えるので、一枚あると便利です)と、ふくさを弔事包み(お布施の封筒を中心に、ダイヤモンド型に包むように包む方法)にしたままお坊さんにお渡しすることです。

開いて中身だけ渡すことは失礼になるので気をつけましょう。

このように、葬儀のお布施に様々な注意点やマナーがあるのは、もともとがお布施は仏教の修行法の一つであるからです。

施主側はお布施をすることで修行をして徳を積み(財施)、お坊さん側はお経を読み仏教の考え方を多くの人に広め諭し(法施)、そうすることによって人の恐れや不安を無くす、取り除くこと(無畏施)ができるという修行の円環が成立します。

本来の意味での布施とは見返りを求めない応分の施しをさせていただくことを言い、欲望を抑えて完全に清浄な気持ちで恵みを施すことが必要になるものなので、突き詰めれば他人のため、社会のため、神仏のために自分ができうることを行っていくことをしていくということになります。

金銭だけに限った話ではなくなるのですね。

本来の意味での布施とは見返りを求めない応分の施しをさせていただくことを言い、欲望を抑えて完全に清浄な気持ちで恵みを施すことが必要になるものなので、突き詰めれば他人のため、社会のため、神仏のために自分ができうることを行っていくことをしていくということになります。

金銭だけに限った話ではなくなるのですね。

お釈迦さまの教えの中で、財力や智慧が無くても七施として七つの施し(布施)ができるというものがあります。

それは、優しい目つきですべてに接することであったり、いつも和やかに穏やかな顔つきで人に接することであったり、思いやりの籠もった言葉と態度を使うことであったり、人の嫌がる仕事でも喜んで気持ちよく実行したり、自分以外の者のために心を配って、心底から共に喜んだり共に悲しんだりすることであったり、人のために席を譲ることであったり、思いやりの心をもってすべての行動をすることだったりします。

それらの七つのお布施ならば特別な時でなくても日ごろから、いつでもどこでも誰に対してでも行うことができるものなので、心がけてみるのもよいと思います。

お布施とはもともとは、葬儀や法要の時だけの特別なものというわけでも、誰かにめぐむというものでさえなくて、当たり前に人に喜んでもらうことをするというただそれだけの、けれどもとても大切なことなのだと覚えておくと、ちょっとした時にでも心を引き締めて居ずまいを正すことができるようになってくるでしょう。

葬儀の場でのマナー、お布施などの実際の相場を知っておくのはもちろん、知識として知っておけば安心であるということもあるのですが、七施のようなことを知っておくのももしもの時だからこそ、いたずらに取り乱さず落ち着いてふるまえるようにするために必要なことだと思います。