知人の葬儀に出席したことはあっても、自分が葬儀の「喪主」になることを想像した人は少ないのではないでしょうか。

喪主の役目が突然やってきて、何から手を付けてよいのか焦ってしまうことも多々あると思います。

喪主には大きく分けて4つの役割があり、その役割を理解することで喪主の仕事をスムーズに行うことができます。

最近ではきょうだいの数が減って、自分の両親の葬儀で喪主を務めなければならない人が増えています。

そこで今回は、喪主の決め方や仕事を時系列でくわしく紹介しました。また、喪主が行うあいさつの例文も紹介します。

このページを読んで、葬儀というたった一度の別れの時間を、納得のできるものにしていただけたらと思います。

-- この記事の目次 --
1.喪主とは?その役割を知ろう
2.喪主は誰がなるべき?
3.喪主の仕事とは?①~危篤から通夜まで~
4.喪主の仕事とは?②~通夜~
5.喪主の仕事とは?③~葬儀告別式から火葬終了まで~
6.喪主の仕事とは?④~葬儀後から法要まで~
7.喪主のあいさつ例をご紹介!
まとめ


1.喪主とは?その役割を知ろう


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1.1.喪主とは?

喪主とは、「遺族の代表」として通夜や葬儀を執り行う人の事を言います。

かといって、もちろんすべての仕事を喪主が行うわけではありません。

葬儀社や僧侶への対応をし、お手伝いしていただける係を取りまとめて、会葬者には代表として挨拶をする…つまり葬儀の最高責任者であるといえます。

 

z1.2.喪主の役割は主に4つ!

  喪主の役割は、主に次の4つです。

  ①葬儀社を選ぶ ②葬儀全体を監督する ③様々な場面で挨拶をする ④宗教者・弔問客の対応   これらの役割をふまえて、喪主の仕事を詳しく説明していきます。

 

1.3.喪主と施主は何が違うの?

葬儀に出席すると、喪主以外にも「施主」という言葉を耳にすることがあります。

施主と喪主は、どのような違いがあるのでしょうか。

  施主とは、「布施する主」という意味で、「葬儀の費用を受け持つ人」のことです。

ほとんどの場合は、喪主と施主は同じ人で兼任する場合が多いです。

  しかし、たとえば喪主が未成年であったり、高齢だったりして支払い能力がない場合に親族の誰かが施主となって金銭面をサポートします。

社葬の場合、喪主は遺族ですが、施主は会社となります。

  また、「喪主」とよばれるのは喪に服している間だけで、忌明けの法要からは喪主だった人は「施主」とよばれるようになるなど、時の経過によって呼び名が変わることもあります。

2.喪主は誰がなるべき?


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2.1.故人の遺言がある場合

喪主を誰がやるかは法律で決まっているわけではありません。

なので、まずは故人の希望を優先しましょう。

故人が生前から「この人を喪主にしたい」と思う人がいれば、その人を喪主にするのがよいでしょう。

 

2.2.最近の傾向とは?

昔は家督を継ぐ人(お墓を守る人)が喪主になる風習がありました。

そのため、父親が無くなると、長男が喪主を務めることが普通でした。

しかし、最近ではそのような意識が弱くなってきています。

  最近の傾向としては一番近くで寄り添った配偶者や、同居して最期までお世話をしていた子供や孫が喪主になります。

故人と「縁の深い人」が喪主を務めることが多くなってきています。

 

2.3.血縁関係が深い方を優先する

配偶者が最も縁が深いものの、高齢や病気などの理由で喪主を務めることができない場合があると思います。

その場合は、血縁関係の深い方が優先されます。

  配偶者以外で、血縁関係が深い順番は、   ①長男 ②次男以降の直系の男子 ③長女 ④長女以降の直系の女子 ⑤故人の両親 ⑥故人の兄弟姉妹   となります。

 

2.4.共同で喪主を務めることも

喪主は複数で務めても問題ありません。

例えば親が亡くなった場合、きょうだい全員で喪主を務めたり、配偶者と子供が共同で喪主になってもよいのです。

いずれにせよ、家族の状況や考え方は様々なので、だれが一番適切かを話し合って決めるとよいでしょう。

3.喪主の仕事とは?①~危篤から通夜まで~


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3.1.事前に喪主が決まっていたら

①事前相談で葬儀社選びを開始しよう 家族の死が近づいているとき、葬儀準備はなかなかしづらいものかもしれません。

しかし、よい葬儀を行うためには、葬儀社選びがとても重要になります。

もちろん、葬儀費用も大切な条件です。

  できれば葬儀社への事前相談をし、じっくりと選ぶことをオススメします。

見積もりを取るときは、人数や祭壇のランクなど同じ条件で取ることがポイントです。

  ②必要な葬儀費用の事前準備をしよう 見積もりが出れば、葬儀費用を事前に準備しておくことができます。

故人が死亡後、金融機関がその事実を知った時点で故人の預貯金が凍結されます。

  もしも、故人本人が自分の葬儀費用を用意していた場合には、できれば亡くなる前にその分のお金を喪主か施主の口座に移動しておくとよいでしょう。

一般葬であれば200万円、小規模な葬儀であれば100万円程を目安に準備しておくとよいです。

  葬儀社へ支払うお金は後日支払えばよいですが、宗教者へのお礼や係への心付けなどは葬儀当日に現金が必要になりますで、注意してください。

 

3.2.危篤を告げられた時の対応は?

医師に危篤を告げられたら、まずはその場にいない家族に連絡をとりましょう。

仕事や家庭の事情もありますので、遠方の場合は特に早めに声をかけることが大切です。

その時に、病院の住所、来てほしいタイミング、連絡先などを正確に伝えるようにします。

 

3.3.臨終後の喪主の仕事とは?

①死亡診断書を医師からもらう 医師が死亡を確認したら、死亡診断書をもらいます。

死亡診断書は、その後の手続きに必要な書類です。

故人名、住所、生年月日などの記入事項に間違いがないかを確認しましょう。

  ②葬儀社に連絡をし、遺体を搬送する 病室でご臨終を迎えた場合、遺体は安置室に搬送され、安置されます。

安置する場所は、自宅、葬儀場、火葬場などその家族によって様々です。

  この遺体搬送は、葬儀社にお願いすれば有料になることがありますので、葬儀社がきまっている場合は、搬送前に葬儀社に連絡しましょう。

  ③葬儀社が決まっていない場合は葬儀社を選ぶ 一般的には、病院側からはできるだけ早くご遺体を搬送するように言われます。

その時にまだ葬儀社が決まっていない場合は、とりあえず病院から紹介された葬儀社に遺体を搬送してもらうのも良いでしょう。

  しかしそのあとには、その葬儀社には一度お引き取りいただきましょう。

多少時間と労力はかかりますが、周りの人の意見をまとめて、葬儀社選びを始めてください。

少なくとも3社くらいは、同条件で見積もりを取り、内容を確認することをオススメします   ④自宅に遺体を安置する時の準備 葬儀場や火葬場で安置する場合は葬儀社がやってくれますが、自宅で安置する場合は、次のような準備をしましょう。

  ・安置する場所の確保と清掃 ・布団、枕を用意する ・遺体の腐敗を防ぐため部屋の温度は低めに保つ ・枕元に小さな祭壇を作る(葬儀社が枕飾り、守り刀、神棚封じなどの用意をしてくれます)   ⑤菩提寺がある場合は、枕経の依頼と戒名の相談を 菩提寺がある場合は、遺体を安置したら僧侶に連絡をして、遺体の枕元でお経をあげてもらいます。

これを「枕経」といいます。

  戒名は通夜の前に授かるのが一般的なので、枕経の際に戒名について相談するとよいでしょう。

ただし菩提寺がなく、葬儀は仏式で行うがお墓は民営の霊園など無宗教を希望する場合は、戒名をつけなくてもかまいません。

生前の名前(俗名)のまま葬儀をし、埋葬が可能です。

  戒名料は通常は葬儀の時にまとめて払う「お布施」に含まれています。

戒名には位があり、位が高い戒名を授かった場合は、戒名料も増します。

戒名の形式や呼び名は宗派によって異なるため、お寺と相談してください。

 

3.4.お葬式の準備に取り掛かろう!

①葬儀の日程調整をする 葬儀をするためには、家族や親族の都合や僧侶・葬儀場・火葬場のスケジュールを合わせる必要があります。

喪主が中心となってスケジュールを確認して、無理のない日程で調整しましょう。

  ②死亡届の記入・提出 死亡届は、亡くなってから7日以内に市町村役場へ提出する義務があります。

死亡届を提出すると、火葬許可証が交付されるため、葬儀の前日までには死亡届を役所に提出する必要があります。

  死亡届の記入は喪主や遺族が行いますが、役所への提出は葬儀社が代行することも可能です。

死亡届の際に死亡診断書を一緒に提出しますが、死亡診断書は保険会社や年金などの手続きにも必要になるため、数枚コピーを用意しておくと便利です。

  ③葬儀の規模や祭壇など、葬儀に関する一切を決める まずはあげたい葬儀をイメージしましょう。

会葬者の人数によって一般葬か家族葬にするか、または儀式を減らして一日葬や直葬にするのかなどで葬儀の規模が決まります。

また、宗教を介した葬儀にするかどうかも決定します。

  祭壇や棺の種類やランクはとても豊富です。

出てきた見積もりをもとに、葬儀の段取りや細かい備品の種類まで決めていきます。

  ④遺影選び 遺影用の写真は、故人とのお別れの時に使用する大切な写真です。

故人らしさが出ている写真を選ぶとよいでしょう。

  また、遺影用の写真は大きく拡大するため、ぼけていない写真を選びましょう。

若い頃の写真を選んでも問題ありません。

病気で亡くなった場合は、元気な頃の写真を選んだ方が、故人らしさが表れているかもしれません。

  ⑤香典返しの品物や会葬礼状の準備 会葬礼状や返礼品は、予想される会葬者の人数よりも多少多めに用意しておくとよいでしょう。

  香典をもらう場合は、香典返しをします。

香典返しには、葬儀の時に一律の品物をお返しする「即日返し」と、四十九日法要をめどにお返しする「あと返し」があります。

住んでいる地域の風習にもよりますが、最近では葬儀後の手間を省くために「即日返し」が一般的になっています。

  ただし、高額の香典(2万円以上)を頂いた場合は、即日返しだけでなく、後日改めてお返しをするのが礼儀です。

  喪主も香典を払うのかという質問をよく耳にします。

喪主や喪主の配偶者は、一般的には香典を払いません。

ただし、喪主でも供花を用意することはあります。

  ⑥通夜ぶるまい、精進落としの人数を把握する 通夜ぶるまいでは、お寿司やオードブルなどの大皿料理が一般的で、会葬者の3分の2程度の量を用意するとよいといわれています。

精進落としでは会席膳が基本で、親族やごく親しい友人のみが出席することが多いため、事前に確認して人数を把握するようにしましょう。

  ⑦お布施など現金の準備 現在では、通夜の前に僧侶にご挨拶に行く際にお布施を渡すことが多いです。

それまでに用意をしておきましょう。

お布施の他にも、僧侶へのお車代や心付けなど、現金が必要になる場合があるため、現金は多めに用意し、それぞれに使う包み袋も準備します。

  ⑧死亡通知をだす 死亡通知は、葬儀のスケジュールなど細かいことが決まった後に出しましょう。

中心的な人物に連絡をとり、広めてもらうようにしましょう。

  亡くなった方の名前、死亡時刻、葬儀の日程を正確に伝えます。

その時に、香典辞退や葬儀の規模、宗教なども伝えておくと親切です。

  ⑨遠方からくる親戚の宿泊場所を用意する 親族が多い場合は、喪主が一人ずつ対応することは難しいため、親族の連絡係を決めて対応を任せます。

  葬儀場で宿泊ができる場合もあるので確認し、無理ならビジネスホテルなどを予約します。

宿泊費を誰が支払うかを相談し、もしも親族が負担するならば、香典返しを多めにするなどして感謝の気持ちを伝えます。

  ⑩供花のとりまとめ 供花とは、葬儀の時に故人の供養のために会場に供えられる花の事です。

花輪、かご、プランターなど形式は様々で、故人と親しい関係だった方から送られてきたり、親族が用意します。

  供花は故人との関係が深い人から順に、祭壇の中央近くから並べていくのがマナーです。

供花を頂いた方にもお礼は必須なので、名前と連絡先を必ず控えるようにしましょう。

また、左右の数のバランスが合わない時などは、喪主自ら供花を用意することもあります。

  ⑪通夜における役割分担を決める 喪主の仕事はとても多いため、周囲の助けを借りることが大切です。

受付係や会計係、賄い係などの係をお願いして、仕事の分担をしましょう。

4.喪主の仕事とは?②~通夜~


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4.1.通夜が始まる前にすること

①礼状や供花に誤字がないか確認する 喪主と親族は通夜が始まる2時間前に集合し、会葬礼状や供花の名前に誤りがないかを確認します。

また、親族分の供花・供物代をこの時に集金するとよいです。

  ②お手伝いへのあいさつ 「本日はありがとうございます。

よろしくお願いします。

」と声をかけましょう。

  ③僧侶へのあいさつ、お布施を渡す 一般的には通夜の30分前くらいに僧侶が到着します。

喪主にとっては弔問客もいて忙しい時間帯ですが、丁寧にあいさつをしましょう。

この時に、お布施を渡すのが一般的です。

  ④香典や芳名帳の受取人を確認する お金に関わることなので、誰が香典を受け取り、管理するかをきちんと確認しましょう。

 

4.2.通夜の流れと喪主の仕事をご紹介!

①早めに着席をして開式を待つ 遺族、親族は開式20分前くらいには着席します。

故人と血縁関係が深い順に着席します。

  ②焼香は喪主から順番に 焼香は喪主から始め、血縁関係が深い順から行うため、席次の順番が焼香の順番になります。

  ③通夜ぶるまいがない場合はお礼のあいさつを 焼香が終わり、通夜ぶるまいがある場合は、式場担当者の誘導で通夜ぶるまいの会場へ移動します。

  通夜ぶるまいがない場合は、喪主が参列者に対して簡単なあいさつをします。

通夜への弔問のお礼、故人に対する厚情への感謝、翌日の葬儀の案内をふまえて、手短に述べます。

 

4.3.通夜ぶるまいで感謝を伝えよう

通夜の後に、故人への供養と参列者への感謝を表すために飲食をふるまうことを「通夜ぶるまい」と言います。

通夜ぶるまいの終了時には、喪主があいさつをします。

弔問のお礼、最期の様子、遺族の心情、今後の葬儀の日程案内などをふまえるとよいでしょう。

  僧侶が通夜ぶるまいを辞退する時には、お礼のあいさつとともに、お膳代やお車代、会葬礼状、返礼品を渡して見送ります。

   

4.4.通夜後にすること

①葬儀の準備と打ち合わせ 会葬礼状や返礼品の追加や、余った供花をどうするかなど、細かいことまで打ち合わせをします。

また、葬儀で弔電を読む場合は、その順番や名前を確認します。

受付係などの係は、通夜と同様、葬儀の時もお願いしましょう。

  ②出棺以降の役割分担を決める 出棺をするときには、一般的には喪主が位牌を持ち、遺族が遺影写真、花束、遺骨箱などを持ちます。

棺を霊柩車に載せるときに手を貸してくれる人も含め、役割を決めておきましょう。

そのほか、火葬場への移動車両を出してくれる人や、精進落としの時の乾杯をお願いする人などのも決めておくとスムーズです。

  ③精進落としの人数の確認 精進落としは、会席膳が一般的なので、きちんと人数を確認しておきましょう。

この時、お手伝いしていただいた方や僧侶の食事をどうするかも確認します。

5.喪主の仕事とは?③~葬儀告別式から火葬終了まで~


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5.1.葬儀告別式が始まる前にすること

通夜終了時から変更があったことは速やかに葬儀社に報告をします。

通夜の時と同様、お手伝いや僧侶にあいさつをします。

 

5.2.葬儀告別式の流れと喪主の仕事は?

①葬儀告別式は時間どおりの進行を 着席の時間や焼香の順番は通夜の時と同様です。

その後に火葬の時間が決まっているため、遅れないように進行することが必要です。

  ②最後の対面を行う 告別式が終了したら、棺の中に生花を1人1輪ずつ入れる「別れの花」という儀式が行われます。

生花には供花が使用されることが多いです。

生花を入れる順番は、遺族、親族、会葬者の順で行います。

  その後、燃えるものであれば棺の中に故人の思い出の品を入れてもかまいません。

故人と最期のお別れをして、棺のふたを閉じます。

  ③喪主が遺族代表のあいさつを行う 出棺前に、喪主が位牌を持ち、遺族が遺影、花束、遺骨箱をもって会葬者の前に一列に並びます。

そのあとに、喪主が遺族代表としてあいさつをします。

あいさつの例文は7.で紹介します。

  ④火葬場へ向かうまでの段取りを行う 棺を霊柩車に載せたら、火葬場に移動します。

火葬場に向かうときには、一般的には位牌を持った喪主が霊柩車に乗り、そのあとのハイヤーかタクシーに僧侶と遺影を持った遺族がのります。

そのあとマイクロバスに乗った親族や関係者が同乗します。

  火葬場への持ち物は、位牌、遺影、骨壺、運転手への心付け、火葬許可証、数珠、貴重品、待ち時間の時のお茶菓子、飲料などです。

 

5.3.火葬と精進落としでの喪主の仕事とは?

①待ち時間にはお茶を用意する 仮祭壇に位牌、遺影をおいて僧侶による読経と焼香を終えた後、火葬が始まります。

火葬は約2時間かかりますので、その間は控室で待ちます。

喪主は、待ち時間に食べるためのお茶やお菓子を用意します。

  ②骨上げをして、埋葬許可証をもらう 火葬が終わった後に、故人の骨を骨壺に入れる儀式を「骨上げ」といいます。

その後火葬場から埋葬許可証をもらいますが、この書類は納骨をするときに必要になるため、骨壺を入れる白木の箱に一緒に入れて渡されることが多いようです。

  ③喪主が骨壺を持ち帰る 骨壺は、喪主が持ち帰りますので、位牌は他の遺族に持ってもらいます。

  ④初七日法要はその日のうちに 式場にもどったら、あと飾りに骨壺を安置し、還骨法要と初七日法要を行います。

初七日法要とは、本来亡くなった日を含めて7日目に行う法要ですが、最近では遺族の負担や僧侶の予定を考慮して、葬儀当日に行われることが多いです。

  ⑤精進落としで親族や僧侶をもてなす 初七日法要まで終わったら、葬儀を無事終えられたお礼と感謝をこめて、お世話になった方に会席膳の料理でおもてなしをします。

これを「精進落とし」といいます。

  精進落としが始まるとき、葬儀施行の関係者に対してのお礼や、宴席の案内をふまえて喪主が挨拶を述べます。

  ⑧香典管理をした人と、香典の合計額を確認する 式場から帰るときには、喪主がそれぞれの係から香典、芳名帳、香典帳、弔電、弔辞などを受け取ります。

香典を受け取るときには、その場で会計係と一緒に合計金額を確認しましょう。

6.喪主の仕事とは?④~葬儀後から法要まで~


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6.1.葬儀後すぐにすることとは?

①葬儀費用の清算 葬儀の数日後に、葬儀社から請求書が届きますので、内約までしっかりと確認しましょう。

間違いがなければ遅くても一週間以内に支払うようにしましょう。

  ②弔問客への対応 自宅に弔問客が訪れた場合は、1人1人丁寧に対応しましょう。

弔問客にお渡しする会葬礼状や返礼品も、事前にいくつか自宅に用意しておくと安心です。

  ③お世話になった方へのあいさつ これまでの感謝をこめて、葬儀の時にお手伝いをしてくれた人や、勤務先、介護施設、病院、ご近所へ喪主自らあいさつに行きます。

  ④香典返し 香典を即日返しした場合でも、高額の香典を頂いた方には、後日あらためて香典返しをしましょう。

その時には、あいさつ状も添えるようにします。

  ⑤遺品整理と形見分け 遺品整理は、忌明け後に行うことが多いです。

高価な遺品は喪主だからといって勝手にもらわず、相続権のある遺族と話し合って形見分けをしないと、後々のトラブルの原因になるため、気を付けましょう。

 

6.2.四十九日法要の準備をしよう!

①日程を決め、出欠を確認する 法要とは、故人の冥福を祈って行う追善供養のことです。

故人が無くなった日を1日目として7日ごとに行うのが本来ですが、大変なのでふつうは初七日法要と四十九日法要以外は省略します。

  四十九日法要が終わると「忌明け」となります。

四十九日法要後には、百か日、一周忌、二周忌と年忌法要がつづきますが、一般的には三周忌までは親族を招いて行うことが多いです。

その都度、喪主(施主)は親族や僧侶の予定を確認しながら日程を決め、命日をさけてそれより少し前に行うようにしましょう。

  ②位牌の準備と仏壇の購入 四十九日法要までに用意するものとして、「本位牌」があります。

葬儀のときは白木の位牌が使われますが、四十九日以降は漆塗りの本位牌に変わります。

仏壇を買う場合は、置く場所を決めてからライフスタイルに適したものを購入しましょう。

  ③お墓の準備と考え方 先祖代々のお墓に入る場合は、四十九日法要が終わったら納骨する場合が多いため、墓誌や墓碑に戒名、没年月日、享年などを入れましょう。

四十九日法要の時に納骨する場合は、墓石店に日程の確認をします。

  菩提寺がなく、新たにお墓を購入する場合は、交通アクセスやその後の管理のことも十分に考慮することが大切です。

管理の継続が難しそうなら安易に購入せず、一代限りのお墓や永久供養をしてくれるお墓、納骨堂などの選択肢も考えるようにしましょう。

  ④会食・引き出物・お布施の準備をする 人数を確認して、法要後の会食場所と引き出物の手配をします。

 

6.3.四十九日法要の流れと喪主の仕事をご紹介!

①四十九日法要に必要な物 会場に行くときは、次の物を忘れずに用意しましょう。

  ・葬儀の時に使用した白木の位牌 ・漆塗りの本位牌 ・遺骨 ・遺影 ・お花(本堂用とお墓用) ・お線香 ・お布施・心付け・会食代用の現金   ②あいさつをする 法要では、僧侶による読経と参列者の焼香後、白木の位牌から本位牌へ魂を移す「入魂供養」が行われます。

僧侶による法話を行った後にお墓参りをし、納骨を行います。

法要後の会食で、施主があいさつをします。

(法要では喪主を施主と呼びます)   ③お布施・心づけを渡す 納骨の為に来ていただいた墓石店の方に心付けとして約5,000円を渡します。

僧侶へのお布施は、一般的には葬儀の時に渡したお布施の1割と言われています。

葬儀の時に30万円としたら3万円が相場です。

7.喪主のあいさつの例をご紹介!


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7.1.通夜ぶるまいでのあいさつ

各々の儀式に参加していただくことを、通夜では「弔問」、葬儀告別式では「会葬」、法要では「参会」といいますので、使い分けるとよいです。

通夜ぶるまいのあいさつでは、本日のお礼とともに今後の葬儀告別式へのお力添えのお願いとご案内をします。

  ①開始時のあいさつ 本日はお忙しいところ、お集まりいただきありがとうございました。

おかげをもちまして、通夜の儀式も滞りなく行うことができました。

故人もさぞかし喜んでいることでしょう。

故人に成り代わりまして、御礼申し上げます。

  別室にささやかではございますが、軽いお食事を用意しておりますので、父の思い出話でもなさりながら、召し上がっていただければ幸いです。

  なお、明日の葬儀告別式は○○時より、こちらで執り行います。

お時間が許すようでしたら、ぜひご列席を賜りたいと存じます。

本日はありがとうございました。

  ②終了時のあいさつ 本日は突然のことにも関わらず、夜遅くまでお付き合いいただきありがとうございました。

皆様がたにお集まりいただきましたことは、故人にとって、何よりの供養になったことと存じます。

父の若い頃のお話なども伺い、私が知らない故人の一面を見た気がいたしまして、うれしく感じております。

  さて、皆様方には十分なおふるまいもできませんでしたが、皆様もお疲れかと思いますので、このあたりで終了とさせていただきたいと存じます。

明日は、○○時より、こちらで葬儀告別式を執り行います。

よろしければ、ご参集ください。

  足元が暗くなっておりますので、お気をつけてお帰り下さい。

本日は、ありがとうございました。

 

7.2.葬儀告別式の会葬客へのあいさつ

告別式にはさまざまな立場の方が参列するため、挨拶は公的なものであることを意識します。

会葬者へのお礼や生前のご厚意への感謝、最期の様子や遺族の心情などをふまえてあいさつを述べます。

  本日はお忙しい中、ご会葬、ご焼香を賜り誠にありがとうございました。

母は○○歳にして周りが驚くほど元気でしたが、亡くなる3日ほど前からベットにいる時間が長くなり、〇月〇日、家族に見守られながら眠るように亡くなりました。

  母は、どんなに辛いことがあっても笑いながら生きてきた、強く温かい人でした。

子供や孫も母のことが大好きで、いつも慕っておりました。

今も母への感謝の気持ちでいっぱいです。

  皆さまには、生前に母が大変お世話になりました。

母に変わりまして、お礼申し上げます。

誠にありがとうございました。

   

7.3.精進落とし開始のあいさつ

葬儀が無事終了したことの報告と、喪主側からお世話になった僧侶や関係者への感謝の気持ちを伝えます。

  皆さま、本日は誠にありがとうございました。

ご住職さまはじめ、お世話をしていただいた皆さまのおかげで、葬儀一切、無事終了することができました。

最後まで温かいご心配をいただきまして、あらためて厚く御礼申し上げます。

  父を失い、これから寂しくなりますが、私ども残された家族で力を合わせて頑張ってまいりますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。

  誠にささやかではございますが、お食事を用意いたしましたので、ごゆっくりとお召し上がりくださいませ。

本日は、ありがとうございました。

 

7.4.四十九日法要後の会食でのあいさつ

法要に参会していただいたお礼と、遺族のその後の報告を交えてあいさつをします。

  本日は母○○の四十九日法要のためにお集まりいただきまして誠にありがとうございます。

おかげさまを持ちまして、無事納骨をすませることができました。

皆さまのご厚情に、母もさぞ喜んでいることと思います。

  早いもので、あれから1カ月がたちました。

葬儀が終わり静かな日常に戻ると、母との思い出がふと胸をよぎり、涙があふれてきます。

もうこの世で母に会うことはありませんが、母から教わったやさしさを胸に刻み、これからの人生を歩んでいきたいと思います。

  本日は心ばかりのお食事を用意しまいたので、召し上がっていただきながら亡き母の思い出話などお聞かせいただければ幸いです。

本日はありがとうございました。

まとめ


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喪主は、葬儀の間だけでなく、危篤の連絡から法要の段取りまで、とても多くの仕事があることがわかりました。

そして、最近では家督をつぐ長男に限らず、故人の最も近しい人が喪主になることもわかりました。

  自分にとってとても大切な家族が亡くなったとき、これらの仕事を手際よく行うことはなかなか難しいと思います。

ですので、故人がまだ元気なうちから、希望する葬儀のかたちや費用、葬儀社の候補、お墓のことなどを事前に話し合っておくことが大切です。

  そして、自分一人で抱え込まず、親戚の方や知人の力も借りて仕事を分担してください。

こちらで紹介した喪主マニュアルも、必ず仕事のお役に立てると思います。

  自分が喪主となり、その手で故人を送ることができることを、「故人が残してくれた最後のプレゼント」だと考えて、素敵な葬儀をひらいてください。